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佐々木 憲明
JNC TN8420 2001-006, 56 Pages, 2001/12
地層処分の実施は、専門家のみの合意だけでは不充分であり、広く社会の理解と信頼が必須である。多くの国では、今日すでにこのような認識が一般的となっている。地層処分における再取り出し性の概念は、まさにこのような認識の重要な一環として、近年欧米各国において急速に話題になり、検討が行われているテーマである。例えば、EC内では、9カ国の参加のもとに、各国の考え方や検討状況をまとめているし、一方スイスは、政府のもとに専門家グループを発足させて、再取り出し性を考慮した新しい廃棄物管理概念を打ち出してきている。また、OECD/NEA内でも、このテーマについての調査・検討を行ない、報告書を出している。すでに法律に基づいて、再取り出し性を義務付けている国もある。本資料は、今後の我が国における地層処分に関する研究開発の参考とすることを目的に、スイスのEKRAレポート、ECのEURレポート、OECD/NEA内での調査や議論に基づいて、この概念の要点、留意点、研究開発課題などについて調査、考察した結果をまとめたものである。
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PNC TJ1564 95-001, 171 Pages, 1995/03
TRU廃棄物処分では、地下水に対して可溶性で、長半減期核種のヨウ素129及び炭素14が性能評価上重要な核種である。そのためこれら核種を浸出しにくい固化体及び移行の遅延を期待できる緩衝材の開発を行なう必要がある。本研究では、固化体及び緩衝材を開発することを目的として調査及び実験検討を行い、以下のような成果を得た。(1)核種の閉じ込め性能の高い固化体及びそれらの製造方法の調査・検討1)高レベル廃棄物で検討されている金属やセラミックのオーバーパックをTRU廃棄物にも適用することは可能である。高レベル廃棄物に較べ熱や放射線の影響は軽減される。2)TRU廃棄物の固化体の研究はコンクリートに関するものが最も多い。3)ヨウ素の閉じ込め性能の高い固化体には、低温でガラス化できるLPD法やゾル・ゲル法、直接AgIをガラス化する超イオン伝導ガラスなどが示唆された。4)14Cの閉じ込めには、炭化物系セラミックス(SiC)の合成が非常に安定な固化体を形成しうることが示唆された。(2)処分環境下(還元雰囲気)での天然鉱物や無機イオン交換体への吸着実験1)鉱物a.Serpentine、b.Chrisotileを含むSerpentine、c.Chrisotile及び酸化物試料としてd.酸化マグネシウムとe.水酸化ニッケルについて還元雰囲気下でヨウ素の吸着実験を行った。その結果、還元雰囲気下でも吸着することが確認された。2)ZPCはいずれもpH=10以上の高い値を示した。3)緩衝材粘土中の14Cの拡散速度はIやTcに較べて遅い。原因は14Cの化学形態である。4)カルサイトへの14Cの同位体交換は、HCO3-の吸着とカルサイトの再結晶反応があった。(3)拡散遅延が期待できる緩衝材の調査・検討1)緩衝材中の拡散を遅延する方法には、不溶性沈澱を作る方法がある。2)無機イオン交換体の添加により、拡散を遅延させる方法もある。3)高圧密ベントナイト中ではイオン排斥によりヨウ素の拡散は遅延される。4)有機物を含む粘土は含まない粘土に較べて拡散速度が極端に低下しすることから、有機物とヨウ素のなんらかの相互作用が考えられている。(4)ヨウ素等のハロゲン元素胚胎地層の調査・検討1)茂原のヨウ素胚胎地層は、海成起源物質の死骸が沈澱堆積してできたものである。2)ヨウ素が拡散して消失しなかった原因は、地層構造や泥岩層の
藤田 秀人; 村山 保美; 日野田 正博; 芳中 一行
PNC TN8410 92-234, 26 Pages, 1992/09
再処理施設から発生する低放射性廃液及び廃溶媒は,それぞれ,アスファルト固化処理,プラスチック固化処理され,貯蔵施設に貯蔵保管されている。貯蔵保管中のこれらの固化体及び固化体パッケージの健全性を確認するため,固化体の硬度,圧縮強度,針入度,含水率等の基本物性及び固化体パッケージの外観観察,材厚測定を実施し固化処理時と貯蔵後の物性等を比較評価することにより変化のないことを確認した。